Claude Codeでコードを書いているとき、こんなことを考えたことはないだろうか:git statusが一体なぜ2000トークンも消費するんだ?
事情はこうだ:AIツールがgit statusやnpm test、cargo buildといったコマンドを実行するたび、ターミナルの完全な出力をそのままコンテキストウィンドウに放り込む。cargo testの失敗出力は200行以上、25000トークンにも及ぶ。数回繰り返せばコンテキストウィンドウは埋まり、API費用も跳ね上がる。AIツール自体はこの冗長な情報を必要としていない——テストがどこで失敗したか、gitでどのファイルが変更されたかだけが分かればいいのだ。
RTKはまさにこの隙間に生まれてきた。
コアの考え方:AIとターミナルの間にフィルターを挟む
RTK(rtk-ai/rtk)はRustで書かれたCLIプロキシツールで、バージョンはすでに0.28.2に到達している。やっていることはシンプルだ:AIツールが発行するコマンドをインターセプトし、出力を圧縮してから返す。
READMEに記載されているデータによると、30分のClaude Codeセッションでは:
| 操作 | 頻度 | 標準出力 | RTK圧縮後 | 節約 |
|---|---|---|---|---|
| ls / tree | 10x | 2,000 | 400 | -80% |
| git status | 10x | 3,000 | 600 | -80% |
| git diff | 5x | 10,000 | 2,500 | -75% |
| cargo test | 5x | 25,000 | 2,500 | -90% |
| pytest | 4x | 8,000 | 800 | -90% |
| docker ps | 3x | 900 | 180 | -80% |
| 合計 | ~118,000 | ~23,900 | -80% |
魔法ではない。たった4つの手法だ:スマートフィルタリング(コメント、空白、定型文を除去)、集約(ファイルをディレクトリ単位で、エラーをタイプ単位でグループ化)、切り捨て(重要なコンテキストを保持し、重複をカット)、重複排除(重複するログ行を折りたたんでカウントでマーキング)。
Hookメカニズム:AIツールは完全に無感知
RTKで最も面白い設計は、auto-rewrite hookだ。インストール後、AIツールがBashコマンドを発行する前にインターセプトして書き換える:
Claude --git status--> RTK --> git
^ | |
| ~200 tokens | filter |
+---- (filtered) -----+----------+
Claudeが発行するのは依然としてgit statusだが、RTKはこれをrtk git statusに書き換えてから実行し、圧縮後の結果をClaudeに返す。このプロセス全体がAIに対して完全に透明——出力が書き換えられたことにAIは気づかない。
12種類のAIツールをサポート:Claude Code、GitHub Copilot、Cursor、Gemini CLI、Codex、Windsurf、Cline/Roo Code、OpenCode、OpenClaw、Kilo Code、Google Antigravity。インストール方法はすべてrtk init -gで統一されており、各ツールに対応するフラグが用意されている。
圧縮だけじゃない、可観測性も
RTKにはトークン節約分析ツールも付属している:
rtk gain— 節約統計を確認rtk gain --graph— ASCIIチャートで直近30日間のトレンドを表示rtk discover— RTKでまだカバーされていないコマンドを発見rtk session— セッションを横断したRTK採用率を確認
AIプログラミングツールをヘビーに使うチームにとって、このデータはそのままAPIコストに直結する。
注意事項
知っておくべき制限が2つある:
- HookはBashコマンド呼び出しにのみ作用する。Claude Code組み込みのRead、Grep、GlobツールはBash hookを通らないため、自動的に書き換えられない。明示的にシェルコマンドを使うか、
rtk read、rtk grepを使用する必要がある。 - Windowsネイティブ環境ではauto-rewrite hookがサポートされていない。CLAUDE.mdインジェクションモードにフォールバックする。WSLでは完全にサポートされている。
クイックスタート
# Homebrew
brew install rtk
# または直接インストール
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/rtk-ai/rtk/refs/heads/master/install.sh | sh
# AIツール用にhookをインストール
rtk init -g # Claude Code / Copilot
# AIツールを再起動してテスト
git status # 自動的に rtk git status に書き換えられる
プロジェクトはMITライセンス、39.6k Star、863コミット、コアチームは3名、最新のコミットは2日前。毎日AIプログラミングツールで数十ドルのAPI費を使っている人にとって、このツールのROIはほぼ即座に実感できるだろう。